1)将来ひとり暮らしになる可能性は誰にでもありうる
ひとり暮らしの高齢者自身は、「誰かと暮らすこと」を望んでいるのか?
内閣府が2014(平成26)年に全国の65歳以上のひとり暮らし男女を対象におこなった調査では、「今のまま一人暮らしでよい」と答えた人が76.3%もいました。80歳以上では78.3%がひとりのままでよいと考えています。
今や高齢者の暮らし方は、ひとり暮らしのほうが当たり前になりつつあります。
政府の統計では、65歳以上の人がいる世帯のうち、子や孫と一緒に暮らしている割合は1980(昭和55)年には50.1%と半数を占めていましたが、2014(平成26)年には13.2%にまで減少しています。
一方、ひとり暮らし世帯の割合は25.3%と4分の1を超えました。2014年時点で、596万人近い高齢者がひとりで暮らしており、65歳以上のおよそ6人に1人がひとり暮らしということになります。
ちなみに国立社会保障・人口問題研究所の2014年推計によると、2035年には、東京では高齢世帯の44.0%がひとり暮らしになるそうです。
ひとり暮らし高齢者は少数派ではないどころか、将来ひとり暮らしになる可能性は誰にでもありうることなのです。
ズ~ット一人で生活してきた、
私なんかと違って、
家族に囲まれて暮らして居た人が
一人になると淋しそうな気もしますが?!
2)延命措置や蘇生措置をどうするか
蘇生措置を望むか、望まないか…
ひとり暮らしの人の場合、延命措置や蘇生措置をどうするか、本人に代わって即座に判断してくれる人がいないことが考えられます。
離れて暮らす家族が病院から連絡を受けて駆けつけるまでに、希望しない延命措置を施される可能性もあります。
自分はどうしたいのかを考えておき、医師やまわりの人に事前に伝えておくことがきわめて重要です。
事故が起きやすい浴室は「バリアフリー工事」要検討
浴室はトイレ以上に事故が起きやすい場所です。浴槽のまたぎ越しが高い、あるいは浴槽底が深いと、ひとりで入るのはおろか、介助する方も一苦労です。
浴室の床や浴槽の底がつるつるした素材だと、すべって転倒する危険性もあります。 改修には最低でも数十万円の費用がかかるので、なかなか踏み切れない人もいるかもしれません。
しかし、介護保険には「高齢者住宅改修費用助成制度」があり、「要支援・要介護」と認定されている人が住んでいる住宅であれば、一生涯20万円までの工事費用の9割が支給されます(支給上限は18万円)。
また多くの自治体で、高齢者の自宅のバリアフリー工事を支援する制度を独自に設けています。前年所得税が非課税の世帯、要支援・要介護の認定を受けている人などと、助成対象者を限定している自治体もありますが、介護認定を受けていなくても運動能力が低下している高齢者であれば、助成を受けられる自治体もあります。
補助金は30万〜50万円程度ですが、工事をする前に申請が必要なので、どんな制度があり、どんな手続きが必要なのかを、事前に市区町村の窓口に相談しておきましょう。
お読み頂いてありがとうございましたM(_ _)M